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2009年2月21日
■[書籍]もうすぐとらドラ完結するらしいからそれまでに再読する試み その1
相変わらず思いつきで運営されているこのサイト、最近のテーマはとらドラ!です。
とはいっても、アニメ版の話ではなく、小説版の話。当然ネタバレ全開でお贈りする予定なので、今後、読む予定がおありの方はご退避を。
……しかし、じっくり読んでいると、全然進まないねえ。
とりあえず、1巻の大河チャーハン祭りまで。
初読の時は、大河、実乃梨、北村、竜児の関係ばかりに気を取られていたけど、9巻のあの展開を知った上で読むと、冒頭からえらい示唆的な話だなあと思う。
すなわち、この日は、竜児、高校二年生の始業式の朝。
母泰子ことやっちゃんが、迎えることができなかった朝。
……冒頭から、これは自立の話なんだなあと、なんだかしみじみしてしまいましたとさ。
多分、高須家を見つめる周囲の視線は相当厳しかっただろう。水商売の母子家庭。でもって息子はヤクザなご面相。どんな悪い噂も立て放題であり、ムショ暮らしとも言われる父親の存在により裏づけされた、それら噂の悪質さは、恐らく教室におけるそれの比ではないはずだ。
やっちゃんはあんな感じのくにゃくにゃダメな人だが、それでも竜児を、世間の冷たい視線と、銭金の問題から、社会的な意味と経済的な意味で守りとおしてここまで育ててきた。竜児をあんないいヤツに育て上げているのだ。家の外では立派な親だったのである。
反面、家庭内については、竜児が逆にやっちゃんを支えてきたはずだ。ずっと我々がみてきたように。
要するに高須家は、外から見たら母子家庭。中から見たら父子家庭だったんだと思う。
それは見事なもたれあい。竜児はやっちゃんにとって、失踪した夫の役割すら担っていたんじゃないかとも思う。
それが、この朝を始まりとしてゆっくりと崩壊していく。
恐らく、実乃梨への恋で、それが兆し、大河との出会いで、それが始まったんじゃなかろうか。要するに竜児は、『外』に、愛情を注ぐ対象を得た。雛鳥は、居場所を得、大空を知ったのだ。
などと、がつがつとチャーハンを食い続ける大河の様子を読みながら、思った次第。
……これは本当にとらドラ!の感想なんだろうか……(笑
ま、まあ今日のところはここまで、ということで。
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