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2011年11月14日

[感想/書籍]『冷たい校舎の時は止まる』辻村深月 『冷たい校舎の時は止まる』辻村深月

 書籍の感想には、書影やらアマゾンリンクやらをはるようにしてたんですけど、結局そういう手間があるもんだからよけいに更新しなくなるんだとわかったので、今後は字だけで、もっと気軽に感想書いてみようと思いました。

 さて。
 『冷たい校舎の時は止まる』
 辻村深月さんのメフィスト賞受賞作です。
 考えてみるとネタバレしないで感想を書くのが非常に難しい作品なわけですが、丁寧な作風に好感を持てます。レベルEの某話を下敷きにしているんじゃないかと思うんですが、その一ネタにとどまらず、重層的に伏線を巡らせる、非常にテクニカルな作風です。
 今時珍しく、いわゆる『読者への挑戦』があって、材料が出そろったところで犯人が誰なのかをストレートに問いかけてきます。
 私の成績としては、仕掛け人は分かったんですけど、とあるキャラクタの役割を完全に読み違えていて、読了後に思わずやられたとつぶやきました……。
 それでいて語り口は軽快かつ読みやすいところも良いです。
 割と長いお話ですが、ホライゾンよりはましです。長さ相応の読み応えもありますので、是非オススメしたいと思います。

投稿者 文月そら : 2011年11月14日 23:19

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