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2012年2月21日
■[感想漫画]道満清明「ニッケルオデオン【赤】」を読みました。
なんだかもの凄くポップな「ねじ式」という印象。
虎がしゃべったり、手首が歩いたり、なんかさりげなく常識が崩壊した世界で描かれる、終始変な漫画。
オビの「ヘンなお話、あります」というのはとても的確なコピーだと思います。
8P1話の読み切り13編ですが、なにげに登場人物は共通していて、そこはかとなく世界が広がっているのが好みです。
【赤】ってことは他の色も出るんでしょうか。楽しみですわ。
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投稿者 文月そら : 01:34 | コメント (0) | トラックバック
2011年3月 3日
■[感想書籍漫画]物凄く天野美汐方面に偏った綾辻行人「Another」漫画版の感想
※致命的ではないと思いますが当方小説版を読了しており、多少ネタバレあります。ご注意を。
最初に謝罪しておきますが、私は綾辻行人さんの作品に苦手意識がありました。読んだのはいわゆる館シリーズだったのですが、面白いけど、どこか合わないなあと思っていたのです。
この『Another』も、実は以前薦められたことがあったのですが、そんなわけで敬遠していました。
ところが、これの漫画版を読む機会がありまして、衝撃を受けました。
さて。私は大体、どんな作品に触れるときでも、無意識のうちに美汐ランキングを作ってしまい、その上位ランカーを無条件でひいきする傾向があるのですが……この『Another』のヒロイン、特に漫画版の見崎鳴の天野美汐っぷりといったら物凄いレベルでした。ちょっと類例が思いつかないくらいです。
例えば……。
・ボブで髪の毛くるくる
・クラスで孤立
・事件の開始を告げる役割を担っている
・真面目で物静か
・それなのに不思議なことをいい、不思議な行動をとる
・つまり語り部であり、存在そのものが物語の説得力になっている
・過去にとても悲しい別れを経験している
しかも作画の清原紘さん、凄みすら感じるほど、美しく、かつ、不吉な画面作りをされていて、雰囲気も素晴らしいのです。
ひと言で感想を言うなら
「うおお! 鳴ちゃん不吉可愛いいい!!」
……といったところでしょうか。
そんなこんなで漫画版の一巻を読んでから居ても立ってもいられず、ハードカバーの原作を借りてきて全力で読みきりました。
そしたら更に素晴らしい事実に直面しました。
この話、ホラーなのにすげえヒロインと主人公がいちゃつくんですよ!
まあ、二人とも真面目な性格なので、直接的ないちゃつき方はしないんですけど、とある事情もあって、ずっと二人きりで事態に対応していくんですよね。もうなんつうか、すばらしい。
まともな感想も言っておきますと、読みながらホラーとミステリの相似について考えさせられました。すなわちどちらも『明かされない真実』があって、その解明に取り組むと共に事態の打開を図るわけですから。
さすが実績あるミステリ作家らしく、すごく丁寧に伏線回収をするホラーで、特に終盤、話のピースがぴたりぴたりとはまっていく様はとても気持ちよく、面白かったです。綾辻さんの作品への偏見を綺麗さっぱり吹き飛ばしてくれました。
そもそも館シリーズを読んだのは遥か昔、学生時代の話ですから、今読むと印象が違うかもしれません。今度読み直してみようと思います。
漫画版のほうは今月2巻が出たのですが、その帯でアニメ化、実写映画化が発表されました。物凄く楽しみです。
そしておそらく漫画では3巻からいちゃつきが始まるので、そっちは更に楽しみです!!
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投稿者 文月そら : 20:53 | コメント (0) | トラックバック
2010年12月19日
■[感想漫画]「docca」
先日ようやく冬コミの原稿あげました。なんと「真剣で私に恋しなさい」本にゲストしたのです。
詳細は近日中にお知らせしますが、幼少時代本になるようですよ。
さて、そんなこんなで手が空いたので、新規漫画に手を出してみました。それがこの「docca」です。
どっか騒動で大揺れの虹ヶ丘町。そこに一人の少女が転校してきたことで、何かが起きたり…起きなかったり!? 軽妙洒脱!超待望第1巻!
詳しい内容とか絵とかはアキバブログさんでも紹介されているのでご参考まで。
異世界とつながった平凡な町でのシュールな日常の話なんですが、これが存外に面白かったです。
前半はネタフリみたいな感じで、安定した絵柄を背景に、この町のムチャクチャさが割と淡々と描写されていきます。
そして後半。というか最後。そうしたこれまでのネタが縦横に連関した物凄くシュールな展開を見せて、大笑いしてしまいました。
今巻の基本モチーフは『王子』ですけど、高貴さとか、ステータスの高さとか、そういう王子という言葉に付随する先入観を根底から覆してくれました。
今後も楽しみに待とうと思います。
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投稿者 文月そら : 18:46 | コメント (0) | トラックバック
2008年7月10日
■[漫画]FLIP-FLAP
FLIP-FLAP (アフタヌーンKC) とよ田 みのる 講談社 2008-06-23 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
新ジャンル『ピンボールラブコメ』。
ラブロマのとよ田みのる氏のお話。
一巻完結であり、好き好き大好きっさんのところで『G戦場ヘブンズドア以来の衝撃』という物凄い高評価を受けていたので、ちょっと手を出してみました。
創作に携わるものの端くれとして、根源的なものをかきむしられる感のあった『G戦場』とはだいぶ趣を異にはしたのですが、確かに面白かったです。
文化とは、意味がないからこそ価値があるというのをS&Mシリーズで森博嗣氏が犀川先生に語らせていましたが、全くその通りだと思います。衣食住、何にも関係がなくても、生活のうえでなんの必要性もなくても、ただの数字の計算にさえ、楽しさを見出せるのが人間と他の生物とを分かつ最大の特徴なのです。
そういう意味で、深町くんと山田さんは、人間にしか楽しめない、物凄く根源的な意味で人間らしいセーシュンを、心の底から謳歌していて、本当にうらやましくなるくらいです。
でもってヒロインの山田さんのキャラクタも非常にかわいらしかった。まあ、『自分の世界を持った情熱的な変人』という私の好みを直撃するキャラですから、好きになるのは当然なんですけどね。
面白かったです。オススメします。
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投稿者 文月そら : 00:54 | コメント (0) | トラックバック
2008年7月 5日
■[漫画]ちっとも革命しない学園革命伝ミツルギ
丁度6巻が出たので、学園革命伝ミツルギの紹介をしましょうか。
学園革命伝ミツルギ (01) (CR comics) 河田 雄志 ジャイブ 2006-01-07 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
生徒数の減少を食い止めるため、学園改革に奮闘する生徒会の活躍を描いた漫画……にみせかけていますが、内容の半分以上が生徒会メンバーの「俺たち変人すぎて友達いない」ネタで占められているという、(彼らの私生活的な意味で)地獄のようなギャグ漫画です。実際いろいろ可哀想なのですが、こいつらあまりにも自業自得すぎて同情心がまったくわいてきません(笑)
終始繰り広げられる、全く逆効果な学園改革の数々と自虐ネタ。時折ちりばめられる高校生による中二病発症。たまには逮捕までいっちゃうぞ☆
こうしたシュールな世界が、異常に(無駄に)美麗な絵で描き出されます。
でまあ、えっと、一言で言って、大好きです(笑)
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投稿者 文月そら : 00:02 | コメント (0) | トラックバック
2008年7月 1日
■[漫画]風花ちゃんがかわいすぎて生きているのがつらい
ペルソナ3 (3) 曽我部 修司 アスキー・メディアワークス 2008-06-27 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ペルソナ3のコミカライズ版です。
1巻から読んでるんですが、ストーリ的に端折られている部分が多く、途中登場キャラクタが突然ポンと登場したりするので、原作であるゲーム版を知らないとついていけないと思われ、ここでは取り上げていませんでした。
ただし、ホンモノの原画さんがやっておられる漫画なので、とにかく絵がすばらしい。漫画としてだけでなく、画集としても楽しめちゃいます。
というのがこの曽我部さんという方、不思議なほど絵に乱れの少ない人で、普通の漫画には必ずある、このコマ、ちょっとデッサンおかしいから見なかったことにしよう、というコマが異常に少ないんですよね。だから漫画なのに画集みたいに楽しめちゃうわけです。すげえと思います。
で、3巻にきてようやく、私のお気に入りの風花ちゃんが登場しました。
前述のとおり、キャラクタの登場エピソードは端折られることが多いのですが、風花ちゃんに関してはほぼそのまま採用されており、作者さんの愛が感じられて幸せです。
なにしろ、美鶴先輩やアイギスはもちろん、主人公や真田先輩といった男キャラですらフィギュア化されているというのに、風花ちゃんに関してはそのうわさすら聞かないという状態で、理由はなんだろうねという話になると、必ず「人気がないからじゃない?」という結論で終わるという、涙を禁じえない状態だったわけです。
そこにきてこの3巻。表紙も風花ちゃんで飾られていますが、まさに風花一色の巻といっても過言ではなく、こりゃ仮にいつかこのシリーズを古本屋に売るという話になっても、この巻だけは手放せないね!という感じです。
ということで、風花ファン必見の一冊となっておりますので、風花分不足に悩む私と同じ病をお持ちの方はぜひ読んでみてください。
そういやペルソナ4が出るみたいですね。
こちらもこのP3の流れをくむ形でやる様子。
このシリーズはこのシリーズで楽に楽しめて好きですが、女神異聞録ペルソナや罪罰の重めの(女神転生本編シリーズほどではないが)路線も好きなので、あっちも続きをつくってくれないかしら。
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投稿者 文月そら : 20:24 | コメント (1) | トラックバック
2008年3月 5日
■[漫画]医龍(16) ただの人間としての医師
□医龍 16―Team Medical Dragon (16) (ビッグコミックス)
人間にはまだ、(諸説はあるとしても)命が何なのか分かりません。脳の仕組みもよく分からないし、風邪すら根治できないのが現代医療の現実です。風邪について現在行われている医療は、あくまでも本人の体力と免疫を助けることだけ。所詮抗生物質なんて、敵の数を減らすことしかできないのです。しかもこの敵は、抗生物質への耐性を、ちゃくちゃくと獲得しつつあるのです。近い将来、抗生物質が無力化される可能性すら指摘されています。
そんな頼りない医療を、普通の人間である現場の医師は支えています。中には情けない人もいるでしょう。素晴らしい先生がいる一方で間違った人もいるでしょう。他の普通の職業と同じです。
……医療ドラマは数々ありますが、大抵はとんでもない天才が現れて、全部解決しておしまいになります。いわば遠山の金さんです。とんでもなく偉い人が現れて、みんな平伏して終わり。
医龍も最初はそういう話でした。
でも、そんな話では現代医療は救えません。だって現場に立っている医師のほとんどは、凡人なんです。普通の人間なんです。ミスもするし、動揺もする。上司がいて、同僚と部下がいる。そういう周囲との関係の中で働いていかないといけない。それに守るべき家族もいますから、リスクをとって危ない橋を渡るわけにはいかない。そんな普通の縦社会に生きる、普通の現代人なのです。
最近の医龍は、特にこういう医師の良くも悪くもの『普通さ』を上手く描いているなあと感じます。台詞まわしに、患者の前では決して言えない医師を職業として選んだ人間の本音がにじんでいます。
特に伊集院が成長を見せ、霧島軍司が『目覚め』てからは面白い。ただの人間の集団である医療業界の姿を垣間見ることができます。
競争原理を導入して、弱い医師を全部淘汰した後、果たして医療は成り立つのでしょうか。天才の数なんて限られています。医師が天才にしか務まらない仕事になってしまったら、間違いなく医療費は跳ね上がることでしょう。世界でも珍しい国民皆保険制度は崩壊し、アメリカ並みに初診でかかるだけで300ドルなんて世界になるかもしれません。そして今以上に医師が足りなくなり、救急対応なんて不可能になるかもしれません。……他の産業と同じく、たくさんの凡人がいないと、医業なんて成り立たないのです。
一握りの天才医師と、その周りのただの人間であるたくさんの医師たちの群像劇。
特に近刊の医龍はすごく面白いと思います。
医龍 16―Team Medical Dragon (16) (ビッグコミックス) 乃木坂 太郎 永井 明 小学館 2008-02 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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投稿者 文月そら : 00:02 | コメント (0) | トラックバック
2008年2月21日
■[漫画]天上天下18巻
まめに感想を書いてみるテストを実施。
□天上天下 18巻
天上天下といえば、いつかカラオケに行ったとき、歌本に「天井天下」と表記されていて涙した覚えがあったり。家の中だけかよ。
さて、トーナメント編というか、400年の戦編というか、佳境に入ってまいりました。
亜夜vs屍決着。
この超絶異能者バトルも良かったけど、前の巻で男を見せたクズ男先輩と、正気を取り戻した小海川さんの戦いも見たかった気が。
ちょっと前、突然飛んだ戦国時代編の伏線が徐々に回収されてきましたね。
もりあがってまいりました。
ただなあ、このまま文七がかませ犬で終わってしまうのは嫌だなあ。
巻き返しを期待したい。
ついでに今後への期待を。
正気が戻った状態の円ちゃんの本気の剣技って、実は一度も描写されてないので、是非見てみたいんだけど……機会はあるだろうか。
後は、雅孝大活躍を希望。こっちは充分期待できそうだ。
天上天下 18 (18) (ヤングジャンプコミックス) 大暮 維人 集英社 2008-02-19 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
○ニュースひろいよみ
□サンコー、デスク周りのホコリを一掃、掃除機を内蔵した光学式マウス(CNETJapan)
小汚いうちの小机にはもってこいだ!
心配は充電と使い勝手。
あまり頻繁に充電が必要だったり、重すぎたり、持ちづらかったりすると意味がないので。
マウスとしての機能もしっかりしているようなら買ってみよう。
店頭販売はいつかしら。
□鳥のように電線に止まって充電する、超小型偵察機(WIRED VISION)
米軍研究所がなんか妙なものを作ってるらしいです。
日本みたいに電柱電線だらけの国は珍しいらしいですが、中東も露出した電線多いのでしょうか。
なんか、充電中はビニール袋のふりをしたりして敵の目をごまかすらしいですよ。
量産のあかつきにはみんな同じ形だから速攻でバレそうですが。
いっそ、本当に鳥そっくりに作ればいいんじゃないかと思いますが、まあそれは難しいか。でも実現したらそれこそ007やルパン三世の世界ですね。
2008年にテスト飛行って……今年じゃん!(笑
続報に期待したいです。
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